サクラ
日本で花(見)と言えば、サクラの花(見)を指します。サクラは日本人にとって特別な存在です。
民俗学ではサクラという言葉は「サ」と「クラ」が合わさってできたものとされています。
「サ」は稲魂をさし、「皐月(サツキ)」は稲魂の月、「早乙女(サヲトメ)」は稲魂の少女、ということでしょうか。
「クラ」は座です。神様の降臨する石のことを「磐座(イワクラ)」といいます。
つまり桜は依代(よりしろ)の一つなのですね。
サクラが咲くと人々は田仕事の季節がやってきたことを確認し、風に揺れる満開の花をみて神さまが山から里に下りてきたと感じてきました。ちなみに神さまは揺れるものや尖ったところがお好きみたいです。(揺れるものの代表格は竹や柳でしょうか。新年を迎える時に玄関に飾る門松は、もちろん松葉の先端もとがっていますが、竹がメインだったりもします。そして柳の下には、幽霊も現れます。)
もちろん桜の花の下では豊作を祈る予祝のお祭が行われました。それがお花見の始まりともいわれます。
ところで「見」が続く言葉として「花見」「月見」「雪見」「国見」などがありますね。
見る、というと現代の私たちは眺めるとか、目に映るとか、そんな意味合いに考えていると思います。
桜を見ながら、月を見ながら、お酒を飲んだり、心をなごませたり。
広辞苑を開くと「見る」という言葉の意味は幅広く、人に会う、調査する、判断する、契りを交わす、など意味深く、例えば「お見合い」というように、ただ外見を見るだけではなく、その人となりや経歴、将来性などなど様々に思いめぐらせるのが「見る」なのです。花の咲き方や、雪の降り方で作物の出来不出来を占い、神に祈ってきた私たちの先祖たち。目を楽しませるだけのお花見ではなかったようです。
春の訪れを告げるサクラの花。その花々に神さまの気配を感じ取ってきた日本人。そして幸せへの祈り。
3.11を経験してきた私たちに今年もサクラの花が笑いかけてくれました。
(小音羽 節)

中目黒の桜
中目黒の桜
目黒川沿いの桜(中目黒)
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